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地質データバンクGeoBankは、日本の地質や地図に関する情報を紹介するウェブサイトです。
地質や地図というテーマは、物理や化学、生物などの他の理科系分野と異なり、普段脚光を浴びる機会が少ない分野です。しかし、それらは国にとって大変重要なテーマであり資産です。
例えば地図は、他の国では機密事項として取り扱われる場合もあります(万一戦争になった場合、地形は重要な要素になります)。また地質は、「地質」という言葉自体が表に出る機会は少ないのですが、本来地震や活断層、貴重な資源を語る上でもっとも基本的な分野です。石油や石炭を産出する国では、地質研究者の地位は、日本での医師と同等もしくはそれ以上と言われています。しかし日本では、普段脚光を浴びることも少なく、研究予算も潤沢ではありませんし、いわゆるIT化についても十分ではありません。地図や地質に関する情報は、もっと注目されてしかるべき分野です。
インターネットの地図といえばGoogle Mapsがもっとも有名ですが、日本も国として、国土交通省国土地理院が電子国土Webシステムというインターネット上の地図システムを公開しています。公開当初は残念なことに独自仕様であり、発展の可能性も低いと思われましたが、2013年7月現在ではより汎用的に利用できるようシステムも改善されています。
また2000年代後半より、独立行政法人産業技術総合研究所が、より汎用的な地質図「シームレス地質図」を公開し、操作性と利便性を追求して研究を続けています。国土交通省、独立行政法人土木研究所、独立行政法人港湾空港技術研究所は「KuniJiban」というウェブサイトを共同で立ち上げ、これまでに蓄積されたボーリングデータの公開を始めました。独立行政法人防災科学技術研究所も「ジオ・ステーション」というサイトで、ボーリング、物理探査等のデータを公開しています。データの公開というフェーズにおいて、ようやく日本の地質分野も他の科学技術分野に追いついてきた感があります。
しかしそれでも、一般の人々がその恩恵に預かるのは容易なことではありません。
当サイト「GeoBank」は、現在公開されている地質、地図の情報や各種サービスを紹介し、誰もが簡単にそれらの情報を利用できるようお手伝いをします。まだまだ公開できる情報に限りはありますが、できるだけ多くの情報や手段を提供し、少しでも地質、地図の分野に興味をもつ人が増えれば、と考える次第です。